2009年10月5日月曜日

トヨタ式最強の経営

なぜトヨタは変わり続けるのか
柴田昌治 金田秀治著

7年程前に買った本で少し古いが、読み返してみた。シックスシグマ関連の研修を受けた際にトヨタの話が多く出てきたから。
当時はよく意味がわからなかったのだが、今は分かるようになった。
よく意味がわからないこの本を、なんとなくいつか読み返したいと今までなぜ取っておいたのにはそれなりの理由があったらしい。
やっぱり、変革が好き。

トヨタ生産方式は海外にも紹介され、様々な企業で取り入れられた。
でも中には上手くいかないことも。
それはなぜか、この本ではこう説明。

トヨタのやり方を単なる生産方式として、その手法だけを取り入れれば同じように成功すると思うと間違い。
実はトヨタのやり方は単なる生産方式ではなく、改善方式、もっと深く読み取ると実はそれは企業革新方式。
そしてこれはトヨタの企業文化があってこそ、上手く機能するもの。
ただし、企業文化というものは体系化して説明しがたいもの。
また、理解したところで、ではうちにもトヨタと同じ文化を、といっても一筋縄ではいかない。

文化とは体質みたいなもので、一度痩せにくい体を作るとなかなか太らないいい状態が続く。
しかし、痩せるまでが大変。

この本はなんというか私にとってとても面白い。
日本らしさを最大限に生かした革新方式だが、いわゆる外資系の経営らしきものに慣れきってしまっている者からすれば、そんな方法で経営陣は納得するのか?と思ってしまう。
例えば、欧米型ではどのようなシステムがいついつまでにできると決まっている。しかしトヨタ方式では極端に言えば出来上がるまでわからない。しかし、それでは企業活動として成立し得ないから、大まかなシナリオを描く。手を入れた部分が他に影響を及ぼし、ドミノ倒し式に改善が進んで行く。
この辺りを実際に経験して本当に理解してみたいと思った。

読んでいるうちに研修では主に生産方式の部分を学んだと思った。
多少文化を作ることにも取り組んではいるが、ずっと何かおかしいと思っていた。
なんというか本当に上手くはいっていない感じ。
読んでいるうちにこの改善を継続する、そして革新を支える文化がないことをはっきりと認識した。

では、何ができるか。トヨタにはインフォーマルな様々な集団があるらしい。
自発的な取り組みで、「気楽にまじめな話をする場」。
そこでお昼休みを利用して気楽にまじめな話をする場をつくってみることにした。

10月中に試験的に実施する。上手くいけば継続する。何はともあれ私はこの本でいうところの
「まずはやってみる」という姿勢に大いに共感してしまった。

そしてみんなの心の中にある「思い」を発見したいと思う。