2013年4月2日火曜日

10年後に差が出る!富を作るために「お金」と「経済」を学びなさい

菅下 清廣著

大和証券からメリルリンチに転職し、若い時期にアメリカで過ごしたことが、転機となった著者が日本の20〜30代に向けて書いた本。経済や金融の知識を身につけ、豊かな人生を送ることを勧めている。

日頃ニュースで耳にする為替、株価、物価(インフレ、デフレ)などについて誰でもわかるように説明されている。

今まであまり考えなかった円高が貿易に与える影響については面白かった。日本は資源に恵まれていないため、原材料を輸入し、加工して輸出している国だ。円安が輸出に与える良い影響については普段触れられるものの、輸入に対する悪影響はそれほどでもない。例えば貿易で輸出取扱量が減った原因として円高が挙げられることは多いが、逆に円高だから輸入量が増えるというわけではないので、普段から少し不思議に思っていた。それが本書で解決した。日本が輸入するのは大半が資材や素材である。それら、例を挙げると鉄や銅は国際商品取引市場で価格が決められている。よって円高だからといって、それらの価格が安くなるとは限らないとわけらしい。今思ったのだが、円高で輸入が単純に増えない理由は輸出で売るべき製品が売れないのだから、資材もそんなにいらないということかもしれない。

普段ニュースで流れるキーワードをかなり簡単に説明した本なので、高校生や大学生にもお勧めできる本だ。