2010年3月26日金曜日

まず一分間にうまくまとめる 話し方超整理法

福田健監修 山本昭生著

自分にとってこの本が役に立つか実のところあまり期待をしていなかったが、やっぱり役立った。選んで正解だった。
昔から人に物事を伝えるのが苦手だった。一対一で相手の話を聞きながら、相手が心地よいように話を進めるのは上手い方だと思う。確実に聴き上手だと思う。ただ、人に何か伝えようとすると、突然話し出すし、簡潔に伝えようと思うと情報が抜け、細かく伝えようとすると全部言いたくなって迷ってしまう癖がある。伝える能力が未発達のままこんな年になってしまったらしい。

という私には必要な本だ。

まずは1分間に話を上手くまとめるための言いたいことの組み立て方、それを発展させ3分間で話すと。

そういえば、過去に読んだ「3分間で成功を勝ちとる方法」の基本となる時間も3分だ。カップラーメンが出来上がるのも3分。ウルトラマンが地球にいられる時間も3分だけれど、3分とは長すぎてだらけることもなく、短すぎて物足りないこともなく、ほどよい期待を含んだ正に「塩梅がいい」感じなんだろうか?(カップラーメンに関してはお国柄に応じて、時間を変えてあるとどこかで読んだな...)

ところで、「トヨタ最強の経営」に影響を受けて会社内で「気楽にまじめな話をする場」を設けている。3ヶ月に一度くらいの割合でお昼休みに集まって何をしているかというとプレゼンテーションの練習をしている。テーマは仕事に関することなら何でもいい。
ちょうど先日、自分がプレゼンテーションをする番になった。改めて、研修に使ったテキストを引っ張り出して読んでみた。そこに書いてある構成が正にこの本に出てくる「四部構成法」だった。

結論→本論→序論→結論で伝えたいことを組み立てる。

今回、プレゼンテーションをしてみて感じたのだが、結論→本論→序論までは結構誰でも自然にできるかもしれない。
意外な盲点なのが、最後に結論を繰り返すところである。質疑応答などに移ってしまっておろそかになったり、既に話したことなので考慮をしていないことが結構ありそうだ。結論で伝えたいことを再度強調する、この効果は結構なもので、ないがしろにできないと思う。

普段の会話から意識しようと思っても、なかなか難しい。ただ意識して準備に臨んだプレゼンテーションは悪くない出来栄えだった。

ここには準備の大切さについてもとくと書かれていて、人前で話すのが苦手な人ほど十分過ぎるほど準備しろと。全くそう思う。ものごとは段取り、構成を決める準備が命である。